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月原渉「すべてはエマのために」(新潮文庫NEX)を読んだ。

shinchobunko-nex.jp/books/1802

ルーマニアの首都ブカレスト。リサとエマの姉妹は、ドイツ軍の侵攻から逃れるために、地下水道に迷い込んでいた。その深奥で、傷ついたルーマニア兵と出会う。唐突に語られる想い人への言葉と、渡される指輪。それがすべての始まりだった……。2年後、看護婦になったリサに、ある名家から仕事の依頼が届く。雪に閉ざされた邸で目撃した〈仮面事件〉とは——。すべては彼女のために。(あらすじから引用)

まぁまぁ面白かった。
第一次大戦末期のルーマニアが舞台のミステリー、今作もシズカがいるのでおそらくシズカシリーズ。戦争や事件の舞台となるロイーダ家の因縁に焦点が当たって時代小説のように進んでいくので、背景などが読む分には分かりやすかった :blobcatreading:

トリック部分もホワイダニット的な部分が大きく占めており、一筋縄ではいかない部分が終盤の展開としては上手かったように思う。
少し古典的ではある+いくら何でも無理があるという点を除けば良かったが、"いくら何でも"の部分が結構気になってしまったのが残念 :blobcatcry:

 

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