(夢)
中年(松本人志)は四畳半一間の部屋にひとりですんでいるが、実は実家は裕福。たまに実家から小包がとどくが、生活費にするため、配達にくる郵便局員(永井大)にその品物を即座に買い取ってもらっている。局員は買値よりも高くうれる販路をしっていて、利ざやをかせいでいるのだ。もちろん勤務中なので局には秘密。ある日タオルの詰め合わせがとどき、局員はタオルを一枚ずつひろげて検分する。査定のためといっているが、実はたまに現金がはいっていることもあるので、局員は隙あらばかすめとろうとしている。中年もそのたくらみに気づいているので、ふたりしてタオルの柄についてあれやこれやいっているけれども、たがいに牽制しあって空気がピリピリしている。ただ、終盤にさしかかると、今回は現金は入っていないらしいとわかってくる。最後に箱の底を確認するころには、緊張もとけて、それまでのタオル談議の無意味さ加減に、ふたりの口から自然と笑いがこぼれてくる。キャラクターのそれとして演じられた笑いと、演者自身の笑いがないまぜになっていて、よいコントだった。