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『12日の殺人』フランスの田舎で若い女性が生きたまま火をつけられ殺されるという事件が起き、昇進したばかりの刑事とベテラン刑事のコンビが捜査にあたるが空振りが続くというあらすじ 

殺し方が残忍なので怨恨の線で捜査するんだけど、痴情のもつれがありそうな周囲の男性が全員被害者と肉体関係があり、かつその関係性も刑事側(と見ている人間)が思い浮かべるストーリーとは異なるので、刑事たちが常識を破壊されて徐々に壊れていくのがよかった。
常識では解決できない事件という観点ではドミニク・モル監督の前作『悪なき殺人』と共通する部分であり、事件にまつわるわかりやすいストーリーの否定という部分では『落下の解剖学』との共鳴を感じた。
『落下の解剖学』が犬の映画である一方で『12日の殺人』は猫が象徴的なモチーフとして使われているし。この2作品が続けてセザール賞を受賞しているというのはフランスの今の社会の反映なんですかね。

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