私は実家が渋谷の繁華街のど真ん中にあったので、子どもの頃から青年期まで、ずっとそこで暮らしていた。
私が青年期にメンタルおかしくなったのは基本的には家族の問題(生育環境や私の人格形成の問題)だったとは思っているんだけど、あの街で四六時中生活しなきゃなんないということも影響はしていたと思うのよ。
…あ、あと、今から思えば、おかしかったのは私よりも日本社会だったんじゃないか疑惑もある。それだけだとは思わないけど。
例えばこれは主に家を出たくて、東京の大学なのに実家出て一人暮らし始めてから(今思えばあの決断は大正解だった。私も貧乏生活で苦労したし親には経済的負担を掛けたけど、あの時家を出ていなかったらマジでどうなっていたことか)気がつくようになったんだけど、
自分の地元の区役所に(住民票は渋谷に置いたままだった)何か用事があって行こうとしても、渋谷駅から区役所まで歩くだけでも、人混みがすごくて、縁日の参道みたいで、「前に進むのも大変」って感じだった。
いや、渋谷駅から歩いて実家に向かうのだって、人混みを掻き分けて歩かないといけなかった。
正直、心の中では「コイツら(街を埋め尽くす人々)誰だよ?マジでイラつく。日本刀かなんか持って、わぁーっと駆け抜けて皆ぶっ殺したい」って言葉が浮かんでたよ。