大きな力に虫ケラのように蹂躙されて、身体的なものではないけれど、ある種の暴力にさらされ、理不尽に傷めつけられ、屈辱を受けて、楽しんでいたもの(何年も使っていたものを)一方的に剥奪されて、知り合いとの関係も断たれることについて、つらいと言うのが、そんなにおかしなことなのか。
自分が受けた仕打ちに怒ったり嘆いたりするのは、もっと弱い立場の人のことを思っていないダメなことなのか。
「そうやって怒ったらなおさら奴らの思う壺だから、要らないって言えばいいのに!」って、おかしいだろう。
傷めつけられてるのは私たち。被害者が被害者だと言って怒ることは負けることとは逆。
それでまた傷めつけられたとしても、被害者は怒る権利があるんだよ。
自分が受けた仕打ちにさえ怒れない人間が、他の人間の逆境の中での本当の怒りを理解できると本気で考えているのか。
私たちは今、ひどい理不尽な暴力にさらされている。感覚鈍らせている場合ではない。
私は「あんなもの元々要らなかった」って言って、自分たちが受けた暴力を無いことにしたくはない。
もし要らなかったものだったとしても、暴力で奪われる道理にはならない。