わたしは最初に就職した職場で「女性職員なら○○するべき」みたいなことを普通にいわれたし、職場にリュック背負っていったりスニーカーで行ったりすることも許されなかったし、次の職場では理不尽に怒鳴られたことも今思えばハラスメントだと思えるような扱いを受けたこともあって、だいぶ寄り道はしたけどそのなかでどうにかこうにか生き延びてきたので、自分が味わってきたような苦しさを知らずに生きてこられた若い人たちをどこかで羨ましいと思っているし、許せないとも思っている。でもそれはわたしの良くないところで、自分が苦しい目にあった原因をたどれば社会の仕組みが良くないからってことになるし、社会が少しでもマシになってわたしのような思いをする人がいなくなった方が絶対に良いと分かってはいる。
ただその一方で割りきれなさもあって、「わたしはこんなに辛い目にあってきたのに」という卑しい気持ちは確実に自分をむしばんでいる。そしてそういう感情にとらわれている人はやっぱり同世代に少なからずいる、ように見受けられる。少なくともわたしの観測範囲では。
頑張らなくても生きていたいし、生きていける世の中であってほしいけど、頑張らないと生きてこれなかった自分が、ときどきちょっと悲鳴を上げている。