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ウラジーミル・ソローキンの新装版2冊、『愛』と『ロマン』を初めて読んだ。

真剣に筋を追っていると突然全てが崩壊する、強烈な読書体験だった。
読んで良かったかというと何とも言えないのだが、しかしこの衝撃は凄い。
とはいえモラルは皆無だし、汚いし、色々な意味でヤバいので、人には全然おすすめできない……。

『ロマン』は、チェーホフやドストエフスキーなどの王道ロシア文学を感じさせる壮大な「前フリ」である第一部と、その後の第二部の落差が本当に本当〜〜に凄まじかった。
あの第一部を作り上げたテクニカルさには、読後、改めて感動する。厭すぎるが。

先に短篇集の『愛』を読んだのだけど、情緒や思考が途中で完全にぶった斬られて行き場がなくなる作品のオンパレードで、このソローキンの作風・ヤバさを知らずに『ロマン』を読んでみたかったな。
たぶん人生で二度は無いような衝撃の読書体験になったと思うので、読んだ順を後悔している。

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