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 皆さんの投稿を見て気づくトランスジェンダー認知週間。

 10代でトランスと表明し、もう10年どころか20年選手の私から、社会における「よいこと」の総量は間違いなく増えていると、特に若い人たちにお伝えしておきます。大学でジェンダーとセクシュアリティに関する自治活動をしていたとき、若者のフェミニズムへの冷笑は今と比べものにならないほどあったし、レインボーパレードを(おそらく学生団体主催ではこの国で初めて)主催したときも「ニューハーフとかのパレード?」と言われていました。教職員の意識も低かったのであちこちで「ド詰め」を繰り返し、イカれてんなという眼差しを引き受けざるを得なかった。
 身体改変で医療事故に遭って提訴したときは匿名掲示板にスレッドを作られ、「性同一性障害」を後ろ盾にする当事者から/こそ、私が「正当な」トランスらしくないという一点でえげつないバッシングや嫌がらせがあったけど、今はノンバイナリなど非二元的な性のあり方の認知・尊重も進んで、当時の苛立ちもただの過去になりました。
 あらゆるマイノリティの権利獲得の過程でバックラッシュが起こり、それは不当なことだけど、仲間や味方の存在は確実に見つけやすくなっている。そういう人に頼り、先人の実践に学んでください。私も→

(続き)
危ない夜をそうやって凌いできました。
 この世界にはたたかうだけの価値があります。

トランスとして色々書いてきたので、以下に一部を挙げておきます。

〈単著〉
・誰かの理想を生きられはしない とり残された者のためのトランスジェンダー史  青土社
〈共著〉
・10代に届けたい5つの"授業"  大月書店
・われらはすでに共にある 反トランス差別ブックレット  現代書館
・マイノリティだと思っていたらマジョリティだった件  ヘウレーカ
〈ネットで読める〉
・生活するトランスジェンダー
reddy.e.u-tokyo.ac.jp/act/essa

写真は古いものですが、脱衣を抵抗と位置づけてやっていました。

※補足

言うまでもないことですが、「ニューハーフとかのパレード?」というのはそれを言った者の偏見を示すためのもので、「ニューハーフ」として生きてきた・生きている人を貶める意図ではありません。2000年代でも、性的マイノリティはみんな夜間の飲食業に従事していると思ってる学生が本当にいて、「色物」としてしか世間に出てこられないという見方があったし、性的マイノリティと言えばニューハーフしか思いつかない層がいたのです

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