そもISなる「モンスター」は米国のイラク侵略戦争が生み出されたもの。米軍はフセイン政権を打倒、フセインを処刑した(これ自体国際法違反)上、占領下で旧政権のバース党とイラク正規軍を扱いに完全に失敗。排除された彼らを中心に「IS」なるモンスターが現れた。
ここで米国は方針をアサド打倒からIS壊滅に変更。ただし、米軍は空爆のみ、地上ではクルド民主軍とヒズボラーが多大な犠牲を払いながら、ISを一応排除。ところが、ここで勢力を伸ばしたクルド民主グループに対してトルコが敵意を剥き出しにする。すでに越境攻撃を繰り返していたが、今回「どさくさ」に紛れてユーラテス西岸まで押し出してきた。
独裁者排除を口実にNATOが軍事介入、政権を崩壊させた後は自国の利益だけ確保して、あとは荒れるに任せるパターン、リビアでも行われた。リビアは現在でも国家は崩壊したまま内戦状態にある(トルコ軍常駐)。
何でも悪いことは「欧米近代」のせいにするトルコ大好き・ハンチントンならぬ「トンチカン」ハラスメント教授は、これを如何にご覧になる?
実際、中東は21世紀に入ってから米国、NATO、イスラエルによる侵略・内戦によってカオスに陥りつつある。パレスティナ人に対するジェノサイドはその「最終段階」とも見ることができよう。