要するにパナマとはラテンアメリカで150年続く米帝国主義の「ショーウィンドウ」である。
カリブに関して言えば、ドミニカ(ここもレーガン政権時に軍事侵攻)、ハイチ、プエルトリコ、そして革命までのキューバとハイチは同じカテゴリーに入ると言えよう。従って、この地域でカストロ、ゲバラが「英雄」になるのは理の当然である。
勿論インテリはある時期のキューバ政権の治安政策を批判はするが、だからと言ってUSAが主張する「自由と民主主義」を信じる(まともな)人はいない。
冷戦終焉後運河は形式上パナマに返還されたが、トランプの発言はこれを「巻き戻そう」とする文脈である。
しかし、トランプ、同時にNATO加盟国は軍事費負担を「GDP比5%に上げろ」と言い始めている。これは先日NATO事務局が「GDP比3%」を要求したのをさらに競上げた形。
トランプの軍事費5倍増の要求対象には当然日本も入っている。もしこれを呑めば日本社会は決定的に立ち行かなくなる。
それにしてもトランプの方針は覇権国家の「ソフトパワー」を全て削ぎ落すもの。だからと言って世界を支配することを諦めるつもりはない。何と言っても軍事と金融では米は世界史上最強国となっている。
これから4年間、世界は「トランプの米国」にどう立ち向かえるのか?