昨日、博士論文審査の「仕事」でかなり久しぶりに駒場に行く。
建物や景観は、私の大学院時代(1990年代)とほとんど変わらない。手描きの立て看板が駅入り口から、並んでいるのも、30年前とほぼ同じ。
ある意味レトロな風景とも言えるが、「大学」らしくて私はこういう風情の方が性に合う。
セメスター制の「はざま」とやらで授業は休み。午後2時過ぎなのに学生の姿はキャンパスに見えず。
近年にしては秋らしい「天高い」空の下、ほぼ一人で銀杏並木の下を歩いていると、まるで30年前にタイムスリップした錯覚に陥りがちになる。
とは言え、そうした感傷にふける暇もなく、その後かなり密度が濃い学問的討議。しかし、この部屋も30-25年前にはよく使った場所である。たしか見田宗介さんのゼミもここで開催された年が多いと記憶する。
また、その向かいの部屋は自主ゼミでよく使い、その当時大半は20代だったゼミの参加者は、現在は北海道、東京、京都、そして中国の大学で教えている(私も歳をとる訳だ)。
審査後、構内でお茶をしながら旧交を温める。ただ、その喫茶店は、私の学生時代は駒場寮であった筈の場所で、そのあたりはすっかり「再開発」されていた。