昨日、東京新聞創刊140周年記念号の編集局長との斎藤美奈子さんの対談を読んで、少し期待したのだが、今日の中島岳志の「論壇時評」を見て、がっかりした。
中島岳志という人は、勿論知ってはいたのだが、「あまりにも知的にレベルが低く」、とは言えマスコミで「維新」を批判しているらしいので、敢てこれまで言及せずにきた。
しかし、「星野智幸のリベラル批判」と題して論壇時評全部を星野擁護に費やしているとあっては、無視するわけにもいかない。ましてや、「朝日」でも「毎日」でもなく、「東京」で、とあっては尚更である。
中島岳志氏は「中村屋のボース」で西部邁などから後押しされてデビュー、西部の「発言者」などの常連となる。
まるで、アジア主義(特にインド)通であるかのように、振る舞って「リベラル保守」を名乗っているが、彼がヒンドゥー語も読めず、しばしば孫引きするバークもトクヴィルも読んだことはないことは明白である(捲ったことはあるかもだが)。これは知っている人なら知っている噺。
私も生活クラブ生協の雑誌で彼の「保守」(バーク・トクヴィル)噺が、まるで「デタラメ」だったことをよく覚えている。
しかし、東京新聞、記事は良のものも多いが、人文・思想・理論・書評が極めて弱い。これが課題になるだろう。