「蓮實重彦が昔、ソウル大学学長を東大の式典に招いて講演をさせたことがあった。・・・式典で耳慣れない韓国語を響かせ、その齟齬に身を晒すことこそ自分の目指したことだったと、どこかで言っていたと思う。ああいうところ、蓮實さんは実に尊敬に値する大学人だった。
」byスパルタカス教授
やれやれ、最後は蓮実「お父さん」の所に「駆け込み」のようである。
しかし、この文章、まさに宗主国エリートの地金が爆発、といったところか。
「東大に式典に招いて講演をさせた」
この表現、格下の旧植民地の、かつて日本帝国京城大学を、かつての東京大学帝国大学で「講演させて招いてやった」という意味にしかとれない。
このあたり、さすが細部に拘る文学者、という所だろう。
ここ数日「I have a Korean friend」アピールを繰り返しているが、事態を悪化させているだけなのでもうやめた方がいいよ。
蓮実に関しては、四方田が韓国に留学希望を伝えた時、憤然と「君には仏に留学してほしかった。韓国に映画なんてあるのですか?」となじったという伝説がある。ま、私は別の理由で四方田に批判的だが、今日は書かないことにする。
しかし、コメントも含めて日本の仏文学が如何に「継続する植民地主義」の只中にあるかを如実に示すものではある。