現在の仏第五共和制では、首相は大統領に「責任を負う」、つまり大統領は首相を指名できる。これは議院内閣制である英日と大きく異なる点です。
また大統領は任期中は、国家反逆罪以外には議会は弾劾権はもたない。これも同じ直接選挙でありながら、ニクソンやいわんや不倫疑惑で「嘘をついた」廉で弾劾されかかっクリントンの米国とも異なる。
いわば、「刑事無答責」を定めれた大日本帝国時代の天皇に近い権限をもつ。政治学的にはナポレオン一世・三世にちなんで「ボナパルティズム」と呼ぶこともある。
ただし、議会多数派は不信任決議で首相に辞表を強制することはできる。
こうした「王」にも比せられる強大な権限は、アルジェリア戦争中の1958年、ドゴールを大統領にすることを前提としたクーデターによって成立する。任期は2期14年(現在は10年)。
ちなみにフランスは1789年からコロコロと体制(憲法)が変わる。ところが、ナポレオン民法と行政法は修正はあれども「変革」なし。
さて、現在議会は単独過半数の党はない。そこでマクロンは権謀術数によって、左派を排除して手下を首相に任命せんとしている。
マクロン派は第三党だが、社会党を合わせ、「極右」を取り込めば議会で「不信任」は通らないとの計算である。
しかし・・