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 ドイツ帝国と言うと、ナチスの「第三帝国」だけが日本では特に知られ、WWI前のウィルヘルム2世時代ドイツ帝国が、英仏に次ぐ、世界第三位の植民地帝国だったことは忘却されがちです。

 とくにアフリカでは現在のナミビア、タンザニア、カメルーン、コンゴ、ナイジェリア、ガボン、チャド、中央アフリカの一部を領有した大帝国であったことはドイツ人も忘れる傾向がある。しかし、ドイツがナミビアで行った「民族浄化」は現代版ジェノサイドの最初の例とされる。

 東アジアには青島、南太平洋にはビスマルク諸島を中心としたドイツ領ニューギニアを形成。これはWWIの際、日本が強奪した(赤道以南はオーストラリア)。日高六郎が1917年に「植民者」として青島で生れたのは、この文脈である。

 ドイツはWWIによって海外植民地の全て失い、ヒトラー達は「東方政策」によって、東欧・ウクライナへ帝国を拡大しようとする。「我が闘争」でもスラブ系は「奴隷民族」とされているのはそのため。

 1889年生のハイデガーは植民地帝国時代も知っていた筈だが、彼の中では有色人種は「人間」に入らない。WWII後のドイツはナチスの反省に忙しく(勿論必要)、かつての植民地帝国と反ユダヤ主義以外の人種主義への欠落が長く続いたのである。わかる?ハイデゲリアン諸君!

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