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「ヌーヴェルバーグの革新性」
 ヌーヴェルバークの撮影上の革新性と言えば、撮影所の外でのロケ、同時録音、俳優のアドリブ。
しかし、これは現在の映画、ドラマにさえ応用されてそれ自体としては「陳腐化」したとも言える。
 
 いずれにせよ、撮影所の外のロケは「外」の光の発見という点で印象派が「外」に出たことに類似している。

 従ってゴダールの映画史では印象派・ポスト印象派が大量に引用されることになる。

 この後の欧州映画では「長回し」が多用されるようになるが、ゴダールはむしろ「モンタージュ」の人。蓮実はテマティックの手法を用いて「長回し」の「フォトジェニック」な画面を騙る(褒めている)のは、うまいが、なにせエイゼンシュテインを嫌っていたので、ゴダールを本当に好きだったのかは疑問。

 さて、ヌーヴェルヴァーグの監督達は元来「カイエ・デュ・シネマ」などに集った批評家達。いっそ自分達で「つくってみるか」で始めたインペンデントな運動である。

であるから、日本の「松竹ヌーヴェルバーグ」などは「丸い四角」のようなもの。

勿論その後米国に渡って才能を浪費したルイ・マル、商業映画と適度に妥協しながら自らの世界を綴っていったトリフォー、そして68年以降商業映画との接点を最小するゴダール、と分岐していくわけだが・・・

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