「左派とルペンを除くと、「再生」だの「地平」だの、フランスの政党もこのところ、「みんなの党」的な名前の党がやたらと増えている。」と言っている東大教授がいる。
しかしマクロン与党は「再生」と「民主運動」ではあるが、「地平」という政党はない。要するに今度創刊された「地平」を貶めたいのだろう。
またこの先生、「極右を共和主義的大同盟で抑え込み、結局政権担当者を利してしまう、という構図が繰り返されるのがいいことと思えない。」などと述べているが、WWII後フランスの右派は「共和主義」であり、その後継政党共和党執行部はルペンとの共闘を表明している。
ま、ルモンドをたまに見るだけで本当には政治が興味がないので、この語り口になるのだろう。
またこの人、東大教授でありながら、「絶対に間違わない「哲学者」よりも、間違えたり、失敗したり、敗北したりする「人間」の方に興味がある。」と一見それらしいことを言っているが、そもそも「絶対間違わない哲学者」などいない。
これも「間違わない」ように努力する統制的理念への生理的嫌悪からの予防線である。
道化的位置を確保したい気持ちはわかるが、それはせいぜい30歳まで。50過ぎた東大教授であるからには、家ではともかく、公の場ではそろそろ「幼児性」を脱却すべきだろう。