米国の大学で、アルチュセール研究者が「反シオニズムは反ユダヤ主義ではない」と述べて、イスラエルを批判したら、ユダヤ系のPTAが騒いで大変なことになっているようだ。
ま、これはPTAというよりも、ハーバード、ペンシルヴァニアなどのように、大口の資産寄付がユダヤ系のものが多いので、このような事態に立ち至ることが多い。
ではフランス、ドイツのように国立であれば、大丈夫か、と言われればバトラーの例を見ればわかるように、そうでもない。
ところで、「反シオニズムは反ユダヤ主義ではない」はまさにユダヤ「ブント」の主張だった。
19世紀末にT.ヘルツェルが立ち上げたシオニズムとはユダヤ人国家設立の思想・運動を指すので、当初は場所はパレスティナである必然性はなかった。
WWII中に仏の植民地マダカスカルが検討されたことがある。
ユダヤブントは、プロレタリア国際主義に基づいて国民国家の終焉を目指していたので、当然「反シオニズム」となる。
またユダヤブントのシオニズム反対の主な理由は「パレスティナにはすでにアラブ系住民が居住しており、ユダヤ人の故郷とは言えない」というもの。
実際アシュケナージ達は800年程欧州に居住していたのである。