イスラエルが要求するガザ南部への110万人の住民の退去をグテレス国連事務総長は「不可能」と批判。仮に戦時であっても国際人道法を順守するよう訴えました。
国際人道法とは1971年から使用される法律群を示す概念。ジュネーヴ条約などの19世紀から続く戦時国際法などを含む。
WWIIの際、日本は「捕虜の虐待」を禁止する同条約を大きく逸脱。これに基づいてBC級戦犯の責任が問われました。
パレスティナのアッバス議長(ハマスとは対立)は1948年中東戦争の際に発生したナクバ(大災厄、78万人が難民化)の再来になると批判。現在のガザ地区住民の多くのこの際難民化した人々の子孫。
アラブ連盟事務局長はイスラエルの試みを「正気の沙汰ではない」、エジプトのシン大統領は、この問題を「大義の中の大義であり、全アラブの大義」と断じました。
しかし、エジプトとガザの国境は現在封鎖されている。エジプトは「大義」のための総動員令か国境開放かを迫られるやもしれない。
サウジはイスラエルとの国交回復を凍結。まさに全アラブとイスラエル・欧米との対決になりつつある。
ブリンケン米国務長官はハマスとの関係断絶をアラブ諸国に要請。これはまさに「正気を疑う」。
他方中国とEUはこの問題について協議。最後の細い糸だろう。