D.グレーバー・D.ウェングロウ『万物の黎明』、訳者の酒井隆史さんからご恵贈いただきました。ありがとうございます!
しかし、これだけの内容と分量の本、お一人で翻訳というのは本当にすごい。
内容的には、どうも私が先月書き上げた「自由主義・民主主義・社会主義」と問題関心が重なっているようである。
4月刊行予定の拙論は、近現代を扱っているが、「自由にして平等」の実存様式、という点で、人類学が対象とする社会を重要な参照枠としている。
またS.ピンガーなどの進化生物学・進化心理学をベースにした人類史を批判するという問題意識も私も長年、抱いている。
日本語圏では、それほどでもないが、英語圏ではピンガー的言説は中道リベラルに広く共有されており、「21世紀の啓蒙」と自称さえしている。
私としては、「21世紀の啓蒙」はピンガー的なものを批判することで可能になると考えている。