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「代議制体と民主主義」

 代議制民主主義はWWII以後の日本では同時に誕生したので、代議制と民主主義の関係について、日本ではやや混乱した理解が見られます。

 概念的には「民主政」は古代のものであり、税の徴収を目的とする「議会」は中世起源。

 18世紀の英国代議制は反「民主的」な自由主義・立憲主義体制。英国代議制は「主権」という概念を嫌いますが、あえて言えば「議会」主権(決して「人民主権」でないことがミソ)。

 であるから、司法と議会が対立した場合は議会が優先。故に英国には長く憲法裁判所や違憲審査がなかった。
 この代議制体は「権威主義ー自由主義」体制と言えましょう。これを「保守主義」と定式化したのがE.バークです。

 それに対し、フランス革命時の国民公会は、人民主権。ただし、この際は「政党」がない。「ジャコバン」派のでも「山岳派とジロンド派」が争う。

 政党がないために、いわゆる「党議拘束」がなく、パリのコミューン単位の院外行動に、大きく左右される。いわば「政党なき代議制民主主義」の段階。

 19世紀中英国では「民主主義」=「反体制」。20世紀の世界戦争でドイツを共に敵とするにあたり、「西欧」=英仏を「民主主義体制」と再定義した。

 また総力戦体制の構築の過程で、英国の格差は急激に縮小。

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