A「70年以上日米同盟が続いた」
B「その間日本は軍事的脅威にさらされなかった」
命題Aと命題Bをよく考えもせず、順接で繋ぐ人たくさんいる。
しかし、これヒューム的に言えば、典型的な「継起」の連続に過ぎない。
であるから、
「70年以上日米同盟が続いた」
にも関わらず
「その間日本は軍事的脅威にさらされなかった」
という逆接も当然思考可能。
現在の「冷戦史」研究では、ソ連に東アジアで攻勢に出る意志も能力もなかったことは、明らかになっている。
1950年代以降、軍事的衝突の可能性があったのはソ連と中国だった。
そしてニクソン=キッシンジャー外交は、中ソの間に楔を打ち込むことでソ連を追い詰めていった。
さて、現実に「起こった」ことは沖縄で累計6千人近くの人が米兵に殺害されたこと。また性暴力被害に関しては、数知れない。
であるから、
「日米同盟が70年以上続いた」
故に
「沖縄で数千人が米兵に殺害され、無数の性暴力被害が起こった」
が論理的に正しい。
もう少し一般化すると日米同盟は米国が日本を軍事的保護国にするための法制度であった(日米地井協定)ということになる。
ベトナム戦争の際、米軍のB52は沖縄の嘉手納から空爆に飛び立った。この北爆で一体どれだけの人命と森林が破壊されたのか?