日本近代史の叙述について
幕末維新以降の日本近代史の叙述(通史)については、1970年以降、複数の異なる流れがあります。
一つは、歴史学研究会系のよるもの。
二つは政治史によるもの。
三つは経済史によるもの。
通史を書く場合、近現代史でも、著者は自分の専門以外は、それぞれの所属のパラダイムに依拠することになります。
この三つの流れのパラダイム、まったく違います。最近は、政治史と経済史は接近傾向にありますが、いざ叙述、となるとやはり異なります。
歴研系は基本、明治維新に批判的。
政治史・経済史は、肯定した上で、その背景を叙述。
ただし、現在まで通史として共通して「弱い」のは、朝鮮侵略と維新以降の日本史と連関して「通史」として描くこと。
あと、はっきり分かれるのは「天皇制」、「ファシズム」の概念、記述です。
政治史では今や、「ファシズム」概念を使うことはありません。いわんや「天皇制ファシズム」をや。
ただ、現在高校までの日本史では「ファシズム」を使っていると思います。
結論から言うと、学問的には「ファシズム」概念の再定義は必要、しかし現在の政治史は「修正主義」として批判すべき、が私の立場。
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