「1965年、インドネシア大虐殺について」
TLでインドネシア大虐殺について、流れてきていますが、この事件単体では、昨年出た
「ジャカルタ・メソッド」(河出書房新社)
が、各階層のサバイバーへのインタビューと文書史料の双方を駆使、しかも読みやすいのでお勧めです。
「グローバル冷戦 global cold war」の文脈ではウェスタッドの「グローバル冷戦史」、第三世界主義抹殺のプログラムにもアクセントを置いたものとしては、プラシャッド「褐色の世界史」があります。
勿論、「ジャカルタ・メソッド」もグローバルな視座、当然あります。
この虐殺のメソッド、実は1964年ブラジルでまず考案された。
先日、選挙に負けて暴動を扇動したボルソナロは、この治安・拷問関係部門の直系です。
インドネシアやチリでは米政府とCIAが、軍部と結託して成功させた。
冷戦以降は、米国が介入するとは限らず、その場合たいてい失敗します。
日本の政治学・国際関係論では、この「グローバル冷戦史」の文脈の研究はほとんどなし。
逆に、米国中心の国際秩序を前提とした政治史、経済開発、あとゲーム理論です。
このゲーム理論を現代史に持ち込むところからラムズイヤーのような輩が出てくるのです。