今まで、1980年代以来「首都圏高学歴エリート」が「ポストモダニズム」と結合しながら急激に保守化したことを数回に渡って投稿してきました。
この階層は、大学卒業後、官僚、医者、学者、そしてマスコミ・出版社などの文化産業の供給源となります。
このグループが右傾化すると、広告代理店、TV、新聞の政治面など直接権力から繋がりがある部分以外でも、メディア言説は、極端に「批判力」を失います。
例えば、朝日新聞の迷走ぶりなどはその象徴です。特に文化面。
はっきり言って現在の朝日にはほとんどニュースがありません。国際面はスポーツ+芸能面の4分の1程度です。
そして経済面はまったく日経の追随にしか過ぎず、見識というもがない。
これでは、個別の「ひずみ」が社会面や家庭面で、その都度報道されたとしても構造的な新自由主義批判という解読格子は浮上しようもありません。
実際、現在の日本社会は、一般市民よりも遥かにメディアが右傾化しています。
これも繰り返し書きましたが、自民党の総得票数は減少し続けており、高卒の人の政権支持率は極端に低いのです。
これは1970年代までと全く逆の構図です。これは首都圏高学歴層が戦後、数世代にわたって階層的に再生産され、多様性が失われてきたこととも関係はあるでしょう。