土日は完全に床に潰れて、IFFプログラムのジョナサン・ペレルの『Corporate Accountability』の反芻と、マーダーボットダイアリーズの最新刊で、なんとなんとあのメディアに耽溺する弊機が仲間の人間&機械知性と協働し悪徳企業へのカウンター・ドキュメンタリー映画を制作&公開する驚き&爽快感(そうだ!時に映画(オタク)は人にポジティブな変化をもたらすんだ!)の展開…。をわーおとか言って読んでました。全体としては資本/企業/監視/拷問/殺害/恐怖/戦慄/エンターテインメントの悪夢めいた怠惰です
Cinema started with workers leaving the factory. Harun Farocki wrote about this: cinema is about what happens outside the factory, it’s about entertainment and about making the audience be ready to get back to its position inside the factory without protest. In my film you might be waiting to see workers coming out, but they won’t. These bodies are disappeared.
https://mubi.com/en/notebook/posts/jonathan-perel-introduces-his-film-corporate-accountability
トークショーのスライドで言及された、対抗的記念碑/カウンター・モニュメントはこの2点。
ヨハン・ゲルツ&エスター・ゲルツ『THE MONUMENT AGAINST FASCISM』
https://www.shalev-gerz.net/portfolio/monument-against-fascism/
ハンス・ハーケの、作品タイトルはゲッペルスの発言「Und Ihr habt doch gesiegt!」で、オーストリアのグラーツにアンシュルスした当時のオーストリア・ナチスの歓待ぶりを忠実に再現(1988)してネオナチが燃やしたアレです。
https://360.grazmuseum.at/en/objects/und-ihr-habt-doch-gesiegt/
https://foundation.generali.at/en/collection/artworks/gf0003068000-2001-und-ihr-habt-doch-gesiegt
『コーポレート・アカウンタビリティ』 、アルゼンチンの「汚い戦争」消えた「失踪者」の不在を映し、国家と企業の共謀を糾弾するさらにその先へ踏み込み、ロゴを顔とした企業を犯罪の行為主体として激しく告発する抑制された映画で、抑制された形式の中に「車の中から手持ちカメラの監視映像」に監督の手振れする身体を通した現在形の恐怖と、演出された監視のコミカルさ(イランの映画監督ジャファール・パナヒのカメラを載せた車の使い方を想起)と、監督の主観を排した報告書のテキストの朗読…。と、印象は書き連ねられるけれど、引用のこれに尽きる