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『GE帝国盛衰史』(トーマス・グリタ、テッド・マン)

GE(ゼネラル・エレクトリック)が崩壊に至るまでを綿密な取材を元に描き切ったノンフィクション。崩壊の一途を辿った理由は、一言で言えば、ガバナンスの欠如だ。CEOは会社にチャレンジングな目標を命じる(前期を上回る決算、前期を上回る配当のために……)。組織ぐるみで手段を問わない業務遂行が恒常化し、(法規制に対して)「攻撃的な」会計処理が行われる。工業製品の会社であったはずのGEが、金融部門が攻撃的に生み出すキャッシュの麻薬に溺れていく。
天才的と言われた経営者ジャック・ウェルチ、その後を継いだジェフ・イメルト、彼らと共にあった幹部、取締役、そして多くの部下……。誰もがゴールに向かって、その時のベストを尽くそうとしていた。ただ、ゴールもコースも間違っていたのだ。
引用した画像(p.465より)は本書の最後に経営陣の過ちを総括したパラグラフだ。心の誠実さと頭の知恵が求められていることが示唆されている。
amazon.co.jp/GE帝国盛衰史-「最強企業」だった

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