『書きたい人のためのミステリ入門』(新井久幸)

耳が痛い~~~~~。ベテランのミステリ編集者がミステリの書き方、ひいてはプロの小説家のなり方を説く一冊。クリティカルヒットで刺さったのは「下手でもまずは『自分一世』になれ。上手い『○○二世』ではなく」という下り。私は研究者型の書き方をするので、相当に意識しないと『○○二世』になってしまう。知り合いは「狂気」と読んでいたが、そういう、誰にも負けないエッセンスを注入できるようになりたい。

以下、読んでて参考になりそうだった点。
・伏線はダブルミーニングが望ましい。つまり、一見して常識的なことが書かれているが、再読するとその謎に特有の伏線となるシーンを書くこと。
・伏線はきれいなものを数少なく張るのではなく、とにかく数をバラして万遍なく張ることが望ましい。
・謎は、一本の補助線が引かれることで見え方が全く違うものに、明瞭さを帯びるように書くことが望ましい。
・出来事・心理描写は一から十まで説明するのではなく、敢えて「隙」を作ることが望ましい。その隙に、読者が感情移入する余地が生まれる。

amzn.to/3QdUh8P

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重要なの忘れてた。「新人賞の傾向と対策でテーマを立てるのは、やめろ」ってのもありましたね。新人賞への投稿から出版までに数年単位のラグがあるために、その間に古びるためとのこと。

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