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ブレイディみかこ『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2』

shinchosha.co.jp/book/352682/

イギリスは未来の日本の姿という言説を見かけたことがあるが、この本を読んで、それがちょっと現実味を帯びた気がする。1作目ではどちらかというと、息子さんの成長や、日英の差異を著者やその周囲の人たちがどう捉えているか、といったパーソナルな部分が印象に残っていて、社会状況についてはさほどピンと来ていなかった(イギリスも日本と大して変わらないものを抱えているのだな、と思ったくらい)。社会から弱者が排除される構造にシフトしつつあるのは、日英だけではないかもしれないが。

ただ羨ましいのは、自分の生活と政治が地続きであるという意識が日本より強いように思われたこと。

息子さんが学校で、社会問題について議論したりスピーチしたりするために新聞やネットの記事を読んでいる場面があった。子どもも社会の成員であると意識できるような教育がなされているということだろう。大人も子供も、自分の考えで選挙で投票する政党を決められる、そういう社会のあり方が羨ましい。

それにしても、まだローティーンの息子さんが、非常に冷静かつ公平にものを見聞きし、深く思索していることに驚かざるを得ない…

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