学生時代、朝までコードを書いて、計算を回し始めて、はて、何か食べてから寝るか、というところで、下宿からセブンイレブンまで、夜明けの道をすたすた歩いていたら、よくわからないが1匹の猫がついてきた。どうにもまるで離れないので、貧乏学生ながら猫缶を買って、公園に立ち寄って、彼女に猫缶を供しつ、もさもさとおにぎりなどを食べていた。野良猫なのか、たまたま外に出てきた飼い猫なのか、よくわからなかったが、妙に品があって愛想がよく、よく覚えている。人生を最終的に振り返るとそういった面白いことがどれくらいあったか、という話なんだと思うんだよな。
私にひたひたと、無言で付き従ってくれたのはあの時の猫くらいなのかもしれん。悪いことをしたな。おそらく次回、最後の3度目があるはずだから、そこでは絶対に裏切らないようにしなければ。