面白いといえば面白いし面白くないといえば面白くない。不条理といえば不条理だし、筋が通っているといえば筋が通っている。現実と幻視に「どこからどこまで」が存在してない…ので無限に底を踏み抜いていく、長さもあるのでこれはなんの話なんだ…と困惑。劇中流れるほとんどの歌の歌詞の意味がさっぱりわからない。繰り返される突如の全裸。なんなんだこれ。とりあえずマスクしなさい。酒と煙草をよしなさい。とか思ってたらそんなレベルにない話なのだった。困惑に困惑を重ねていく理由は一回性の緊張感にはあまり繋がってない迷宮性だけがそこにある長回しからきている、のかしらん
1977年は郷愁の対象ではあるものの、別に全部よかったわけでもないし普通にヤバくはあった、でも今ほどのどん詰まり感だけはなかったよな、くらいの感覚で捉えられてる気がした。ウチの国のこの感じ、これだからやっとれん…がインフルでうなされる悪夢なのかなんなのかよくわからない何かの散文で語られる(主人公も入れ替わり続ける)。こういう映画を見たことない、と思う一方で「どこかで見ている」謎ロシアらしさのイメージとして再生される。一応オチはついているのだが、それも含めてなんだこれは。