昨日見た『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』、音楽史的に貴重な資料であることはもちろんなのだけど、社会的な背景にもステージにもインタビューにも偏りすぎない編集のバランス感覚のよさがいいなーと思った。結果「みんなでこの美しい時間をつくった」ことの喜びと誇りとレガシー大事にしようぜー!いうのが伝わってくるのね。米国のこういうとこの「みんな」でやってこそ自由になれるんよマインドの強さやっぱりすごいよなーと思う。

「青い目のソウルブラザー」として共和党だけどリベラルな市長を招き入れて一緒に行動する政治的なタフさ、プエルトリカンにとっても重要なレプリゼンテーションの場であったこと(ニューヨークにおいてプエルトリカンコミュニティが「最下層」認識されている感覚は有吉佐和子先生の『非色』や『ぷえるとりこ日記』にも出てきた)。あとごくわずかなんだけど「白人」っぽい風貌(アイデンティティの断定はできないから注意したい)の参加者がいること。

フィフス・ディメンションのアクエリアスとスライ&ザ・ファミリー・ストーンのエブリデイピープルにやたら胸を打たれてしまったのって結局そこなんだよな。どうやったって世界は変わる 愛し合えなくてもみんなで一緒に生きていく それがアメリカってこと みたいな

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野外バーベキュー感覚で参加したキッズの一人だった子も、親にちょっと嘘をついてイケてるイベントに参加したかったティーンも、どれほどかけがえのない「視界」を得られたことか。それはステージに立った人としても同様に観客に同胞が圧倒的多数という新たな視界に「うおおお」となってる、その相互作用みたいなのが見えるのいいなーと思った。

ちなみに私は1969年舞台の映画だとアポロ10号1/2が同じくバランス感覚に優れていて好きです。ワンハリよりホテル・エルロワイヤルのほうが好き。フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーンは見逃しちゃったな…

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