『13回の新月のある年に』見たよ。異様!鬼のようなフレーム内フレーム内フレーム!解体!2時間ひたすら投げつけられ続ける果てしなさを感じる長さの個別人物のモノローグ!突如始まるミュージカル!ワンショットでいけるとこまで!暗闇!語られることの歪さに対してすべてが真実でしかないという説得力!全部がとんでもない映画だということはわかる。好きかどうかと言われると、特に好きではない。けどこれだけ凄いとクラクラはする。
本当の惨めさを見せてあげる、みたいな映画なんだけど、絶望感以上にとんでもなさのほうに目がいくの仕方なくないか。いやそれでいて普遍的な生きるのがつらい話なんですけど。演出も台詞も構造もどこまでも精緻に目的を達成していて、冷静に全部異様なんですけど。怖いんですけど。みんながものすごい喋ってるんだけどほぼ「対話」が存在しなくて音声を聞き続けるだけになってることにあのフレーム地獄で息が詰まる…
噛み合わなかったら噛み合わない人としてしか生きられません、あなたは無です無、を体感させるような。熱心に好きな人がいるのもわかるが、しかし私は好きではない、かな…TVで流れるチリクーデターとか時代性も多分に影響してそうな。あとで調べてみよ