すごく期待して『12日の殺人』、やや期待しすぎて肩透かしくらった感はあったが、良い作品なのは間違いないので、気になる人は見ておくと良いと思います。
フェミサイドに対して男性側からの理解のしにくさ、理解があっても「体感として掴めない」ことに向き合っていて、とても良心的な映画だった。若い女性が残酷に殺されることを創作がどう扱ってきたかについての散文にも思える。ゾディアックや殺人の追憶と重なる部分も当然あるが(実話ベースの未解決事件)印象としてはかなり異なる、男性の作り手が男性としてフェミニズムに向き合っている感じが私にはとても好ましく映った。