ザ・フォール/落下の王国を見たので…展開に触れています。そんなにポジティブではない感想です。
私はこういう物語が人を救う話も映画についての映画もとても好きなのですが、なんかあまりピンとこなくて、それは御伽噺が1915年の若い男性と少女による世界旅行想像力のビジュアルにはどうしても見えない、あまりにも現代…という難しさを感じてしまったからだと思うの。
色彩や衣装デザインが強すぎて、都度の画像として切り出したら素晴らしくても、彼らがそのように見ていたと演出されることが正解だとはどうしても思えない、違和感の理由が言語化できないのがもどかしいんだけど…だから御伽話パートになるたびに眉間に皺がよってしまった。こんな「美術!完璧!」なビジュアルでいかないほうが絶対切実になる話じゃないです?
リアルパートはどれもとてもよかったんだけど。根本の設定に疑問はあるとしても(あの設定の5才の女の子があのクラスの病院に入院できたもんなのかね…?)。
アレクサンドリアのカティンカ・アンタルー、とてもとても素晴らしくて、ここは本当に映画の魔法の体現だった。あんなにちゃんとこどもの動きと喋り方に徹していられるこどもさんがいたのが奇跡だなー。悲しい話になりそうでそっちにいかない終盤、意外に感じつつも彼女で説得しきれた感があった