最近の日本映画もみよう。と思いたち『ある男』を見ました。なんかすごく「見る小説」っぽ…そしてわかりやす…と思いつつ、結構面白く見られた。全体的に記号の処理になりすぎてる気がしなくもないが(ヘイトスピーチのTV番組とかなんか過剰なんよね、画面で映さなくても成立しそうなとこを撮る映画ではある)少なくともこういう視点でこういう題材の映画をちゃんと撮ろうとして志に見合う形で撮れてるのはかなり良いのではないでしょか。

時間スキップにテロップがないのが良いなと思ったら「一年後」はあったのでアレ?みたいなとこがちょいちょい気になりつつ、基本的には整った演出と脚本と演技できっちり作られた映画だと思う。

しかし金勘定にはもうちょい意識的であってもよいのではなかろうか、というのが私の気持ち。一瞬も顔を出さない父親は養育費はちゃんと払ってたのだろかな、あと労災かな…

時折記号をはみ出すアクトが見られるのでそのへんはスリリング、しかし一切はみ出そうとしない窪田正孝の抑え方がMVPではなかろうか。「無」を志して頑なに「無」を貫く身体になっていたと思う。

しかしここでも弁護士の妻が虚無すぎてスーンとなりますね。できれば無にしないでほしいな。

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これくらいわかりやすくしないといけないんだなーという現在地確認ができた、というと褒めてるように聞こえないかもしれませんが、ある意味「ここまで」で思い切ったと言われるラインにとどめてる判断を褒めてますよ!映像作品ってのは望むと望まざるにかかわらずそういうとこが面白い派なので

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