社会のせいで女性がミソジニーになる、みたいなのはまさしくエスニックマイノリティが自分の属性を嫌悪するようになる、という問題と重なるところがある。
私個人の場合、愛憎こもごもでどちらかというと憎のほうがでかくなってしまったコリアンコミュニティと一定程度距離を取っていた時期があり。父親が他界し、医療従事者の国家資格を取ったりテーラワーダに傾倒したあたりから自分の中のリコンシリエーションみたいなプロセスがあり、積極的ではないにしろ支援をするようになった、という経緯がある。
日本のコリアンで女性で、と単純化するのもアレだけれど、そういうインターセクショナリティを持つ方々になるとそれが複層するわけで、そこからくる葛藤というのも私のようなシス男性からすると想像するしかないものがあるというのは理解できる。
日本のコリアンの女性の中には同じエスニックマイノリティだと知られると積極的に避けてくる方々もおられるのだが、まあ上記のような前提はうっすらと理解しているつもりなのでそういう事もあるよね、と。本能的に虫唾が走る野郎なので避けた、というならばそれはまあそれだけれども。
私を含めて勘違いしがちなのだけれど、自分の属性の嫌悪とは色々なプロセスがあり結果があるわけで、そのプロセスは十人十色なわけでしょうな。んでマイノリティといえどジェンダーとエスニックは全然違うものであるのにも関わらず「虐げられている痛みを共有できるはず」とナイーブな思考に陥りがちであり。以前の私も、ていうか今も、そういう所が多分にあり、そういうものを見抜かれて避けられた、というケースもあったのだろうと。
こうツラツラ書いてるのはそれが私の中で喉の魚の小骨のように引っかかっていたところがあったのだけれど。
というわけで私の言動で傷付いたという方々がおられるのであれば、ここで謝罪したく。すみませんでした。傷付ける意図はなかったとはいえ不注意により結果的に加害する行為をしたのであればいずれにせよ謝ります。
ちなみに私がコミュニティから離れたかったのはあまりにも距離が近いというものがあり、その近い人間関係で、人間なのでドロドロしたものもあり、というアレが嫌で、というところが大きいかなと。意識するしないに関わらず基本的に横たわっている日本社会の差別はもとより反対なので、そちらにも与することなく両方から離れたというか。物理的に海外行ってたのも大きいかもしれませんが。
Youtubeで「朝鮮学校のここがヤバい!」みたいな感じで卒業生かなんかの自称芸人の子が病的に動画アップしてて2,3視聴したことがあるのだけれど、あれなんかは悪い形で発露しちゃったアレだよなーと。過剰反応といえばかなりな過剰反応でもあり。
あ、いや、過剰反応といえば確かにそうだけれど言いたかったのは過剰反応じゃなくて過剰適応。
コリアレポートのピョンジンイル氏とかもそういう側面があり。彼なんかは私の母と東京朝高の同級生であったらしく。でもああいう人でも60過ぎて同窓会とかにも出てたらしく、同級生から「おいジンイリ、たいがいにしとけよ」と冗談交じりにイジられたりしてたのだとか。
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日本のコリアンで女性で、と単純化するのもアレだけれど、そういうインターセクショナリティを持つ方々になるとそれが複層するわけで、そこからくる葛藤というのも私のようなシス男性からすると想像するしかないものがあるというのは理解できる。