差別を正当化する妄想の寄せ集め――「在日特権」というデマ(安田浩一さん寄稿)
https://d4p.world/news/23066/
"ない、あるわけがない。役所の担当者も与野党の政治家も、誰もが呆れ顔で特権の存在を否定した。ときに私自身がネットのデマに踊らされたネトウヨであるかのように誤認されながら、それでも「まぼろし」の検証を続けたのは、「在日特権」なる文言や概念それ自体が、ヘイトスピーチとして機能しているからである。
いや、差別を正当化させるために、そして在日コリアンを貶めるために、ありったけの妄想を寄せ集めたヘイトスピーチそのものと断言してもよい。
特定の人種や民族が優越的な権利を有し、マジョリティに不利益を強いているといった考え方は、洋の東西を問わず人種・民族への憎悪を煽るために利用されてきた。紛うことなき差別行為だ"
"そして――それを単なるヨタ話だとして放置することができないのは、在日コリアンの命を脅かすヘイトクライムの引き金となっているからでもある。
ネッシーやツチノコ伝説とはわけが違うのだ。
差別や偏見を伴ったデマは、人としての尊厳を奪う。命を奪う。さらに社会を破壊する。関東大震災直後の朝鮮人・中国人虐殺の歴史がそれを示しているではないか"
ピンとこない方々に理解できるように付け加えますと、気の利いた冗談のつもりで直球のヘイトスピーチを投げかけるのが日本のコンセンサスだ、ということです。
当たり前すぎてわからないでしょ。
んで、差別を受ける側も、生まれ育った時からあるので当たり前すぎて、当然のように内面化して、「言われて傷つく俺がおかしいんじゃないか」となり、「これくらいの痛みに耐えられない俺はおかしい」となり、「これくらいのことに声を挙げてる仲間と思ってた連中もおかしい」となり、為政者のエサになってゆくわけですね。