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今日、『にっぽん縦断こころ旅』の火野正平追悼特番をやっていて、火野正平の最終出演回になった未放送分を放送していた。これがなかなか反則気味な内容で、私は冷血人間なので涙をぼろぼろ流すとまではいかなかったが結構ウルッとくるものがあった。何しろ、満開の桜の花吹雪の中を自転車で走ったり、目的地の天草あたりの海辺では穏やかな海が光を反射してキラキラ輝いていたり、どう見ても一種の来迎図にしか見えない。意図的にそう見せているとしたら、NHKの編集技術は大したものだ。地元の人との交流の場面では、同世代の女性と「お互い長生きしようね」と言って別れるに至ってはちょっとあざといくらいだ。まあ、あざといと言っても本当にそういう会話を交わしているのだから仕方ないのだけど。 
もっとも、考えてみればこの番組は普段から来迎図のような風景を見せる番組だったと言えるかもしれない。追悼番組の素材としてちょうどいい番組というのは他にもあって、典型的なのは『徹子の部屋』だが、そういえば江戸屋子猫なんかは『徹子の部屋』に出演したと思ったら程なくガンか何かで亡くなっていて、まるで遺影の撮影をするかのように出演したのだなあと思った。こんな話ばかりしていると私にもお迎えが来そうで怖いのでこの辺りにしておく。

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