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『鳥が人類を変えた』スティーヴン・モス著 宇丹貴代実訳 河出書房新社
読み終えた!
神話や伝承でよく名前が出てくるワタリガラスからはじまり、10種類の鳥が人類史に与えた影響が書かれている。
特に印象に残ったのは、農業の在り方を変えたグアナイウ(糞を肥料にするために中国人労働者が酷使された)、環境活動とフェミニズムのユキコサギ(鳥の羽根が帽子などの装飾品に使われることになって、絶滅しつつあったのを女性や、ほかの活動家が働きかけて食い止めた。でもいまもやっぱり環境活動家は危険に晒されている)、気候変動の危機を訴えるコウテイペンギンの章。
タイトルは「鳥が人類を変えた」だけど、人類がいかに鳥や自然を搾取し破壊し、人類の資本主義や植民地主義が人間を搾取して尊厳を奪ってきたか、ということが書かれていた。
こういう感じの人間と環境の関わりからの人類史、日本版も読みたいな〜と思った。
ときどき言ってるアルバトロスのこともだけど、「メグロ」という鳥は第二次世界大戦で一定の地域ではもう絶滅していることとかもあるし…。読めてよかった。

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