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菅野昭正の死去により、高階秀爾・ 菅野昭正・平島正郎の討議記録『徹底討議 19世紀の文学・芸術』(青土社、1975)についての回顧が見られる。

直接それに関係するわけではないが、『19世紀の文学・芸術』の向こうを張る現在の仕事として断続的に開始された松浦寿輝×沼野充義×田中純「20世紀の思想・文学・芸術」(群像、2019年~現在)が話題になっていないことが気になっている。
松浦・沼野・田中の第1回でも『19世紀の文学・芸術』に言及し、彼らが40-50代という若さでああした仕事をした一方、自分たちの世代がこうした仕事をしてきたのだろうか、と自問し遅れ馳せながらと始まるのだが、ある程度若いほうがこういう大きな題目の教養は読者に届くのかなという気にもなる。

私はART SINCE 1900について文学中心で芸術への接点がなさそうな人に、松浦・沼野・田中の記事を「いまでは旧・教養になりつつあるが、まとまっている」と読むように勧めたりしていた。
その意味では宮崎さんと似た関連付け紹介か( twitter.com/parages/status/114 )。偏差や差分を注意しながら読んだほうがいい、とか、かつて文学研究者が文学中心に横断性を持っていたモデルとして読めるとかなんとか言った覚えがある。

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