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『転生少女はまず一歩からはじめたい』
漫画版みてたら、街の人は基本的に壁の外に出ない、一生壁の中にいる人もいる、壁の外には魔物がいるから、魔物があふれたときのために壁がある、の強調で不意に進撃の巨人の匂いが出たので、街の壁を強調するだけで案外別の展望になるんだなと意外性がある。(なろう原作を読んでたときには特に連想しなかった)
「ローザの街」も進撃の「ウォール・マリア」を連想させる。

「街の中で暮らす人々の鬱屈・安全」、「街と街をつなぐ旅路はあるがあまり使われていない様子」の強調で印象が変わるんだろうな。スタンピード(魔物あふれ)も料理の仕方では排外主義や右派政治の主題に舵取りできるのかも。

この作品は、最初に覚えるオリジナル魔法がバリアで、とにかくバリアを張り続けたり、困ったらバリアを咄嗟に出す身振りがあるので、女性向け作品における「安全圏の確保」形象としては際立ってる。

女性作家作品と男性作家作品の差って、この点がすごく大きい。
安全圏と密接に関わるイメージの典型は、マフモフとか後見人とかお兄様とか。

さらっと「自力を邪魔する奴」扱いで困窮者支援を侮蔑してて、こういうイデオロギーにすぐ引っかかるなろう作家のしょぼさに涙。

この作者の思考だと、「努力が足りない」でマイノリティを糾弾するロジックと変わらんな。

支援は嘘で、子供資源を刈り取ろうとしてるだけだぞ、という展開になったが、また「不快な奴が絡んでくる作劇」パターンだな。

これは「私利私欲で異世界人を召喚して嘘を吹き込んだり隣国との戦争に投入させてくる王宮・王族」の変形だが、同時にピザゲート陰謀論(リベラルが嘘つきで児童の人身売買をしてる!)にも見えるわけで、この陰謀論ミームとなろうミームを並べて検証すべきなんだろうな。

原作と漫画読み直した。この児童支援っぼい欺瞞キャラは原作にはなかったので、漫画版変更点だなあとわかった。

騎士隊の連中は「ローザの街」「ハンターギルド」にとっては外の怪しい組織だが、ギルド員やハンターたちは子供を守ろうとしているため、内:ギルドとハンター/外:騎士隊・王宮の対比で進んでいる。漫画版ではギルド側の兄貴ヴィンスやギルド長が主人公のわけありを察して「大人たちが守って騎士隊に連れて行かれないようにしなければ」と意思統一を図る変更あり。
漫画版最新話では騎士隊が子供たちを王都に来るように勧誘し、断られると麻痺薬を使って拉致しようと襲うんだが、これがまるまる漫画版加筆場面。
この場面を加えたのは、子供を庇護する立場としてのギルドや街の住人とよそものの王都・騎士隊の対比を鮮明にする変更なんだろうなとわかった。

子供を庇護するギルド/外から資源採掘のようにやってくる連中 の書き分けを強めたとみられる。

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