13回目を迎えた海の向こうの友人たちとのオンライン読書会。今回はブライアン・エヴンソンの「An Accounting」を取り上げました。これが滅法面白かった。二極化するアメリカを宗教を軸に描き、皮肉たっぷりの展開、痛烈なオチ。ヨルゴス・ランティモスかPTA監督で、映画にしてほしい。
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以下、読書会にあたって自分が準備した論点的なものです。
1.宗教と権力の関係
・主人公が意図せずに「イエス」となり、権力を得る過程
・宗教的言葉の誤用と誤解が信仰を生み出す様子
2.生存と道徳の葛藤
・極限状況下での人肉食という選択
・必要性と野蛮さの境界線
3.アイデンティティの変容
・主人公が「中西部のイエス」へと変化していく過程
・元の使命と新たな役割の間での葛藤
4.言語と誤解のメタファー
・「外国にいる紳士」のように言語を誤用する主人公
・言葉の力と危険性
5.「永遠のうさぎの奇跡」のメタファー
・食物の分配と権力の関係
・奇跡の創造と維持における暴力の役割
6.「フィンガー」という犬のシンボリズム
・忠誠と犠牲のメタファー
・人間性の喪失を示す指標
7.文明と野蛮の境界
・荒廃した中西部と主人公の出身地の対比
・「既知の世界の境界を越えた場所」での道徳の適用
8.救世主のパラドックス
・人々を救うために人々を犠牲にする矛盾
・信仰と実践の乖離
9.物語の循環性
・最後の要求が物語の始まりを暗示する可能性
・「甦り」の示唆が新たなサイクルの始まりを示唆

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