昨年初めて電子書籍の購入冊数が紙の書籍を上回った。買った本は手放さないので限られた保管スペースを取らずに済む、すぐ読める、暗い所でも読める、が電子に傾いた理由。iPhoneの一番大きいのにして読みやすくなったのも大きい。紙本は、紙本しかない書籍、著者や訳者登壇のオンライン含むイベント関連での購入がほとんどだった。
紙本の購入が減った理由の一つに、昨年夏の3ヶ月海外を旅行したこともあるかもしれない。出発前は感染しないように、また6種ほどの予防接種を受ける準備期間などあり、ひと月半前ぐらいから極力外出を控えた。帰国後も(陰性で全く問題なかったけれども念のため)2週間ほど必須の外出のみに絞ったため、半年ほどは書店に行く機会をなくしたと思う。
電子書籍、あるいはAmazonなどを利用した紙本の購入は、書店に行かなくとも読みたい本が読めて便利ではあるけれども、よく言われる「書店に足を運ぶことで思いがけない出会いをする経験」は失われているなと、自分の電子書棚に並ぶ書籍のタイトルをみて思う。
書店にまる一日入り浸り、両腕の重みに幸せを感じつつ、どの本から読もうかと考えながら帰宅する愉しさが懐かしい。自分にはもうかえってこない時間のような気がする。