メモ。
https://www.igaku-shoin.co.jp/paper/archive/y2022/3468_05
睡眠不足のダメージは蓄積する。借金のようにじわじわと蓄積していくことから,これを「睡眠負債(Sleep debt)」と言う。6時間睡眠を10日ほど続けると,1晩徹夜したのと同じくらいのパフォーマンス低下が生じると報告されている(Sleep. 2003[PMID:12683469])。よく「睡眠時間を延ばしてみましたが,眠気が改善しませんでした」という話を伺うが,慢性的な睡眠不足では,例えば数日程度,12時間睡眠をとったとしても睡眠負債は解消されず,日中の眠気の改善は得られないのである。
望ましいとされる睡眠時間は,中学生・高校生で8~10時間,大学生・勤労世代で7~8時間である(Sleep. 2004[PMID:15586779])。なので,日中の眠気が生じている場合,連日8時間以上の睡眠(目標9~10時間)を最低1か月は確保していただき,過眠症状が改善するかどうかを確認してみてほしい。