“横田さんたちは、半世紀近く前から「地域で生きさせろ」と訴えてきた。横田さんたちが言ったり書いたりしてきた「地域」は、はっきりと「隣近所」という意味だった。障害者も、あなたの「隣近所」に住みたいのだ。あなたの「隣近所」で、あなたが生活するみたいに暮らしたいのだと訴えてきた。”
“自分の「隣近所」を守ろうとする時、人は驚くほど保守的になったり、攻撃的になったりする。障害者運動の歴史を調べていると、そう感じることが多い。障害者が街中で暮らすこと。地元の学校(普通校)へ通うこと。それに反対してきた人の多くは、どこにでもいる普通の人たちだった。”
第5話 「地域」で生きたいわけじゃない
まとまらない言葉を生きる
荒井 裕樹 著https://www.kashiwashobo.co.jp/book/9784760153497