『ザ・バイクライダーズ』観たぜ。冒頭オースティン・バトラーの顔を影が覆う側、光が当たる側からの切り返しが示した(と思われた)ように、一貫してwitness の映画だったなあ。男共にジロジロ見られるキャシー、目と目で通じ合うジョニーとベニーとキャシー、ジョニーとキャシーの幻想を投影したスクリーンとして眼差されるベニー、そして証言者を優しく見つめる撮影者(マイク・ファイスト!)。
切り返しショットで視線が合うのと合わない相手がいて、見せるもの見てないもの、見届けるもの…ベニーは視線と視線の先にしかいない男で、見てくれる存在を失えば成り立たず。そもそもが写真集だし、witness構図が全部ぴったりはまってて、こういう映画ですよ、そうですねなるほど!って納得感。結局キャシーとジョニー総長の物語で、マチズモな力よりも(既に失われた)幻想の力がファミリーに忠誠を誓わせる。最も現実的そうなメンバーは早死にしちゃうし。
シカゴ・アクセント?で演じるジョディカマさんは正にフェノミナル。コインランドリーの場面はルックスも設定もルシア・ベルリンかと。で、トムハはますますマーロン・ブランドに(いやブランドより良いと思うけども)…彼のパートだけ取ればまるでゴッドファーザー・サーガ。シャノン兄さんはシカゴっ子ですもんねえ。