「老害」がクローズアップされているようですが、振り返ればいま70代の全共闘世代が「プチブル」、いま還暦前後の新人類世代が「マイ・ウエイおじさん」などと言って、それぞれ前の世代を白眼視してきたことを思い出します。
実際たった10年ほど前までは団塊や全共闘世代を「勝ち逃げを決め込んでいる老害」と批判していた後輩が、今や精神弛緩した有り様に見事に変わり果てているのをみると慄然とする思いです。
「死」を筆頭に、人生いつ何が降りかかるか分からず、切り拓いたと思った場所も時代環境の変化で一瞬にして無価値になり得るという不安定な立場にいる現実は、今の20代30代の皆さんとまったく変わらないのですから、此の世を身罷るまで、必死に生きる緊張感というものを忘れてはならないと、つくづく思います。