私は問題のある家庭の子で、精神的に不安定な時期があってカウンセリングにかかったりしたんだけど、カウンセラーって基本的に壁打ちの壁なんだよね。なにか激しいことを言っても「そうなのね」って言うわけ。それって意見の肯定じゃないんだよね。あなたはそう思うんだね、って理解しましたってことなの。
それをこそ「共感」と呼ぶものなんだけど、SNS空間では意見を同じくすることを共感と見なすじゃん。それって「同感」または、考えないで賛成するなら「同調」なんだが、一緒にされている。
意見が違う人をいったん「そうなんだー」で受ける機能が、SNSには欠落しがち。
たぶん本当はみんな「そうなんだー」なんて言いたくないんだな。嫌なものは嫌って言いたいんだな。その純粋な発露こそがぶつかって、ときとして大きな自己肯定になり、ときとして他者否定になるのかなとずっと思っている。