マーガレット・アトウッド「MaddAddam」読了。
マッドアダム三部作のラスト。未知の世界、未知の登場人物によってストーリーが展開する1・2作目とは異なり、3作目は2作目の結末から繋がっている。人類がほぼ絶滅した世界で生き残った人々はどうしていくのかがメインテーマ。トビーやクレイクによって作られた人造人間たちによって物語は紡がれる。読む前に恐ろしいラストになるのではと身構え過ぎたのか、MaddAddamでは 1・2作目の緊張感満載のヒリヒリ感をそれほど感じなかった。三部作を締め括る今作の結末に希望を感じるかどうかは人それぞれかなと思った。私は結末に、ハッピーエンドでもバッドエンドでもない、昨日の曇天のような重たいグレーのイメージを持った。
アトウッドの作品を読むのはこの三部作が初めて。目を背けたくなる、有り得なさそうで有り得そうな遠くない未来を描写するパワーの凄さをひしひしと実感した。
最後にメモとしてトロント地元紙によるMADDADDAM製作についてマクレガーやアトウッドへのインタビュー。
https://twitter.com/nationalballet/status/1593736405078900737?s=46&t=kia7SPPY4mCIH2TDT8S83w